市民ランナーが5000m13分台で走れるのか試してみた。

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【トレーニング】5000mの16分台の出し方【心の壁の壊し方】

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どこかで聞いたことあるようなタイトルですが、陸上競技には数字の壁が存在します。

・マラソンサブスリー

・100mの10秒台

他人に与える印象も変わりますが、自分の感じ方も変わると思います。

今回は、〇〇切りの中で少し印象が変わる、5000mの17分切り=16分台について書きたいと思います。

きっかけは10000mのペース走を↓↓で行うことができたからです。

~5000m:3分28秒

~6000m:3分23秒

~8000m:3分15秒

~10000m:3分12秒

5000m:17分20秒

10000m:33分37秒(16分17秒)

【数字の感じ方】

本当は、11秒00、10秒99、11秒01も同じ0秒01の差でしかありません

ですが、一番自分の感じ方が変わってくると思います。数字の壁は自分が作っているんです。

陸上競技ではこの0秒01も非常に重要で、標準記録を突破しないと出場できないレースもあるので、大事にすることが重要です。

ちなみに、最も自分の印象が変わったのは

・800mの2分00秒切り

・1000mの2分40秒切り です。

この2つに関しては、タイムを出したときはとても嬉しかったです。

社会人になって、2000mで6分切ったり、3000mで9分切ったときも「嬉しい」よりも「ホッと」したという気持ちの方が強かったです。5000mの14分台突入は嬉しくてホッとしました。

ホッと安心したのも、自分の考え方が間違っていないと確信できたからです。

【〇〇切りの仕方】

800mで2分00秒切りするときも、1000mで2分40秒切りするのも、重要なのはそのペースをどう感じるかです。

800mの練習では600mのレぺテーションを行います。800mを2分00秒は400mを60秒、600mを90秒で走る必要があります。

600mを90秒で走れないのに800mで2分は切れません。イメージとしては600mのスピードを上げて余裕を作る必要があります。

800mの練習で(600m+200m)×〇セット(休息:60秒)という練習が一般的です。

このとき、600mと200mを合わせた時間が2分を切っていかなければなりません

600mを85秒~87秒で走りつつ、200mを30秒切って走れれば2分切りが見えてきます。

つまり、一番大事なことは

レースペースよりも速いペースで走ることに慣れる

ことです。

800mで2分を切りたいときに、400mを走るときに60秒かかってしまうのか、59秒99で走ることに拘ることができるかです。

600mも同じです。89秒99で走ることに拘ることが大事です。

【5000mで16分台を出す】

では、5000mで結果を出すためには、まず目標としているペースに慣れることです。

1000mを3分24秒のペースで5000mを走れば17分00秒です

ジョグでもインターバルでも、1000mのペースを3分20秒~3分30秒を意識する必要があります。

1000mのインターバルを5本近く行うときは、3分20秒を狙って行う必要があります。

16分を出すのに必要な能力は、

・1000m:3分00秒をいつでも切れるスピード

・10kmのペース走を3分30秒~3分40秒/kmのスピードで走れる体力

が必要です。

もしくは、ペース走などは後半からペースを上げてビルドアップしていって、3分30秒/kmを切る感覚を身に付けると良いと思います。

基本的には、3分40秒/kmのペースで長い距離を走るようにして、その日の調子によっては楽に感じることもあると思うので、その時は、存分にペースを上げてチャレンジしていきましょう。

個人的に思うのは、5000mの17分切りはペース走のペースを上げるだけで出せると思います。

早く17分切りを達成したい場合は、スピード練習を増やしましょう!

【練習案】

・10000mペース走:3分30秒~3分40秒/㎞

・1000mのインターバル 5本 3分20秒(400mjog)

・1000mのレぺテーション 3本 3分05秒(600~1000mjog)

この練習に慣れてきたら、インターバルを1600mまで増やしたり、ペース走はビルドアップ、インターバルはラスト2本からペースを上げましょう。

レぺテーションのペースを上げることができれば、もっと楽に16分台が出せるようになります。

そもそも、有酸素能力が十分に鍛えられているか?

5000mは高い有酸素能力が求められる競技です。有酸素能力が高くないと、LTペース走やインターバルのトレーニング効果が向上しません。

有酸素能力が高いと、体内の血管が発達しより多くの酸素を効率良く運ぶことができます。また、細胞内のエネルギーを生み出すミトコンドリアの数も増えます。

インターバルやレぺテーションなどのスピードトレーニングは、ミトコンドリアの性能を高める効果があるため、ミトコンドリアが増えた状態で行った方がトレーニング効果は高くなるのです。

 

無酸素能力を高めるトレーニングは、筋肉だけでなく内臓などにも大きな負担をかけるため、連発していると故障だけでなく体調を崩したり、モチベーションの低下を招いたりします。

5000mで結果を残したい場合は、基礎体力の土台を作るためにロングジョグを一定期間行うことが大切です。※理想は120分~150分、週に160km

 

細かい仕組みなどはこちらから。

 

レースではスパイクを履く?シューズを履く?

5000mは長い距離を走るため、なるべく脚の負担を軽くできるように考えることが大切です。例えば、スパイクを履いていてラストスパートができなかったり、脚が重くて後半失速する場合は、スパイクが負担になっていることがあります。

しかし、シューズの規定が変わったことにより、25mm以上の厚さのシューズは使えなくなりました。そのこともあり、現在のシューズメーカーは厚底中心のシューズを扱うようになっています。

もし、スパイクの負担が課題の方は、少ない選択肢の中から薄底のシューズを選ぶか、負担が少ない長距離用のシューズを選びなおすのが良いでしょう。

 

アディゼロタクミセン(アディダス

タクミセンはWAのシューズ規定でもトラックでの使用が認められています。今までよりもミッドソールに使われているマテリアルが大きく変わり、中足部のプレート(鳥ションシステム)によって安定感や反発力が高くなっています。

ロードレースだけでなく、5000m・10000mのトラックレースやスピード練習でも活躍するシューズです。

WAが承認したシューズのリスト

 

アディゼロ アバンチ(アディダス

同じくアディダスのスパイク「アディゼロ アバンチ」。2017年・2019年の世界陸上5000mで2連覇したエチオピアエドリス選手が履いているスパイクです。

ソール全面にクッション・反発力が高いブーストフォームが使われており、脚の負担を抑えられるので速いスピードを維持しやすいです。

 

ドラゴンフライ以前は、多くのナイキユーザーが使っていた長距離スパイク。履き心地はスパイクというよりかはシューズに近い感覚で、とにかく軽い(25.5cmで99g)。

ドラゴンフライが手に入りにくい状況なので、それまではマトゥンボで頑張るのもアリだと思います。

 

クロノディスト(ミズノ)

ミズノの固定ピンスパイク。1500m~10000mまで幅広く対応していて、かなり薄底であるためスピードを出しやすいです。シューズよりもタイトに作られているので、自分に合ったサイズを見つけるのが難しいかも。
ちなみに、日大の留学生『ギタウ・ダニエル選手』は関カレでこのスパイクを履き、800m・1500m・5000m・10000mを優勝して4冠を達成しました。(かなり前です)
 

最後に

※参考にした書籍(Amazonリンク)

・ランニングとトレーニングの基礎知識を把握できる

・自分の走力や目標に合わせた練習メニューの組み立て、ペース設定ができる

・練習の目的を理解できるため、練習の効率が上がる

モチベーションが下がったときにもおすすめです。

 

※関連記事:

◆5000mで20分を切ってみる。

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