市民ランナーが5000m13分台で走れるのか試してみた。

市民ランナーの活動記録・練習案・レースレポ。たまにアニメとマンガ。あと園芸を少々。

「ハエトリグサ」という進化の神秘を感じる植物

こんにちは。はげぼうずです。

陸上関連や漫画・アニメ以外にも好きなモノがありまして。

小学5年生くらいのときから植物を育てるのが好きです。

 

そのせいもあって、高校では生物学年1位(模試の偏差値最高は78)になり、大学を選ぶ1つの基準にもなりました。

 

 

特に不思議な形をした植物に魅力を感じてしまいます。

観葉植物だと「ガジュマル」とかですね。生命力が溢れている感が溜まらないです。

 

あらゆる植物の中でもお気に入りなのが、「ハエトリグサ」です。

ハエトリグサ

今回は最近新たにハエトリグサを購入したので、簡単に紹介していきます。

 

ちなみに大学では植物の成長とかについてはあまり勉強しませんでした。

入る学科を間違えた。。。

大学では植物の育て方について詳しく勉強していないので、ほぼ独学です。参考までに。

 

すぐに枯れてしまったハエトリグサ

 一番最初に育てたのは、小学6年生くらいだったと思います。

 

当然、今ほど知識もなかったので、ハエトリグサにやってはいけない禁忌をいくつも犯してしまい、すぐに枯れてしまいました。

2回目は成功!モサモサに!

2回目は2年ほど前。ガジュマル以外の植物を育てようと思い購入。

今度はネットの力を駆使して色々調べました。

 

今思うと「元気モリモリ!」とまではいかないものの、結構元気に育ってくれました。

 f:id:hagebo-zu5000m:20180616153603j:plain

 

で、一時期仕事が忙しくて帰れない日が続いたので、洗面器に水を張って鉢を浸け、屋内で明るめのライトを当てて1週間ほど放置しました。確か6月か7月ごろ。

 

1週間ぶりに帰宅し、恐る恐るハエトリグサの様子を見ると写真のようになっていました。

 

f:id:hagebo-zu5000m:20180616152249j:plain

 

もう、ハエトリジャングルって感じになりました。丁寧に株分けして増やすことにも成功。

 

葉は大きいんですが、色が薄いんですよね。もっと元気でたくましい株にしたいです。

 

冬の寒さに耐えられず全滅

こんなに繁ったハエトリグサも、冬が近づくにつれてだんだん元気がなくなり、全部枯れてしまいました。

 

後で調べて分かったんですが、枯れているのではなく「休眠」に入っていたそうです。

そのまま水をあげていれば、春になって温かくなると芽を出すそうです。

 

今回の新しい株は元気でたくましい姿にすることと、冬をしっかり越えるのが目標です。

 

不思議なハエトリグサの仕組み

ハエトリグサは食虫植物なので、虫を捕らえて栄養にしてしまいます。

 

ハエトリグサに限らず食虫植物は、地面の栄養が乏しい場所に暮らしているので、虫から栄養を摂るように進化しています。

 

このハエトリグサの捕虫葉には、センサーの役割を持つトゲがいくつか生えています。このトゲに「2回」触れると葉っぱが閉じる仕組みです。

ハエトリグサ トゲ

すごくないですか?2回触れないと閉じないんですよ?

 

これは風などで飛ばされた小さい石やゴミなどがトゲに触れても、葉っぱが閉じないようになっているんです。

 

つまり、ちゃんと生きている虫が葉っぱの上を歩かないと葉っぱは閉じないんです。

 

どうやったらそんな進化するんだ。。。

 

きっととても長い年月をかけて、効率化に効率化を求めた突然変異の繰り返しで今の姿になっていると考えると、進化の魅力をすごい感じます。

 

実は捕虫葉を閉じすぎると死ぬ

ハエトリグサといえば、「捕虫葉」が一番の魅力といえるでしょう。

ちなみに英語だと「Venus Flytrap」(女神のハエ取り罠)という素敵な名前がついています。捕虫葉が女神のまつ毛に見えることから。

 

小学生のときの失敗でもあるんですが、葉の中のトゲを触ってわざと葉を閉じさせると、枯れてしまうんです

この捕虫葉を閉じる行為は、ハエトリグサにとってものすごくエネルギーを消費するんですね。

 

そのため、2~3回ほど葉を閉じると枯れるといわれています。

 

 

ハエトリグサが捕虫葉を持っているのは、

 

獲物を捕まえて得られる栄養 > 葉を閉じるエネルギー

 

になっているからです。 

 

ただし、利益は小さく虫を捕まえたとしても、2~3回ほどしか1枚の葉は営業しません。

 

つまり、空振りすると大赤字なのです

 

葉を閉じるスピードが凄い速いので、見応えがあるのは分かるんですけどね。

むやみに葉を閉じるのはやめましょう。

 

大きな獲物を捕まえても死ぬ

当然、小さすぎる虫を捕まえたとしても得られる栄養は小さいです。

 

だったら、できるだけ大きな獲物を捕まえられれば良いのでは?と思いますが、

そんなに簡単な話ではないのが残念なところ。

 

大きな虫を捕まえた場合、消化するのにエネルギーを使ってしまい、葉に大きな負担がかかります。

 

また、しっかり消化できず栄養を吸収できない可能性も高いです。

 

結果として大きな虫を捕まえると枯れてしまいやすいのです。

 

獲物が腐って捕虫葉が枯れることも

ハエトリグサは小さい植物なので、虫を捕まえて消化液を出すとしても、ドロドロになるわけではありません。

 

虫を捕まえてしばらくすると葉が開きますが、ぺったんこになった虫が残っています。

 

この虫の残骸を放置しておくと、残骸が腐り、さらに放置すると葉まで腐れてしまいます。

 

特に消化不良で湿っぽい大きな獲物の残骸は腐ったりカビが生えたりしやすいので、ダメージは大きくなるんです。

 

虫を与えても良いことナシ!

家でハエトリグサを育てるときは、虫を与えて良いことはほとんどありません。

 

食虫植物の中でも、かなり狩りに特化した感じの見た目なのに、実は虫をあげない方が良いという。。。進化の方向性間違えてんじゃないの

 

むしろ、虫を与えるなど葉を閉じさせる行為は、ハエトリグサの寿命を短くする大きな要因になるので、自然に閉じる以外では触らないようにするのが無難です。

 

多分、小学生のときの自分と同じように、トゲを触って葉を閉じるのを観察した人は多いと思います。

 

しかし、ハエトリグサをしっかり育てたいときは、なるべく葉を閉じさせないようにするのがおすすめです。

 

日光が大好き!でも、問題点が、、、

ハエトリグサは極端な話、虫が捕れなくても生育環境が良ければ生きていけます。

むしろ、家で育てるときは虫をあげない方がよく育つ傾向があります。

 

ハエトリグサは特に日光を好むので、虫をあげる代わりに日当たりが良いところに置いてあげるのがおすすめです。

 

ただし、夏場は直射日光が当たらないようにする必要があります。

 

 

実は植物も人と同じように日焼けをします。光合成の限界を超える光を当て続けると、色が薄くなったり、弱々しくなったりします。

 

ハエトリグサは他の植物よりも、日焼けに弱いので夏の直射日光を当てすぎると、結構短時間で弱ります。

 

そうなんです。コイツら結構デリケートなんです。

 

ハエトリグサを育てるポイント

もしここまで読んでくれて、ハエトリグサを育ててみたいという方がいたら、アドバイスしたいことが2つあります。

購入したら植え替えをしよう!

ホームセンターで販売されているハエトリグサは、微妙な用土に生えています。

 

何なんですかね?アレ。

札には水苔ピートモスって書いてあるけど、結構腐ってね?って感じの見た目をしています。

 

正直、保水性が乏しい状態や、反対に水はけが悪い状態のものが多い印象です。

 

なので、ハエトリグサを育てやすいように植え替えするのがおすすめです。ただし、普通の観葉植物用の用土を使うと枯れることが多いみたいです。

 

基本的には水苔単体でOK

 

鉢に水にさらして膨らませた水苔をいっぱい敷きます。購入したハエトリグサの土は根っこを傷つけないように丁寧に落としましょう。

※僕の場合、ある程度土を取ったら洗面所で水洗いしてます。

 

湿らせた水苔をハエトリグサの根っこの部分に巻きつけて固定。それを、鉢に敷いた水苔に挿し込んでいきます。後は、ハエトリグサの位置が安定するように、水苔を足して完成です。

 

本当は水苔の下に軽石(底石)を敷くと、水苔が腐りにくくなるので推奨されていることが多いです。ただ、購入したばかりの株の場合は、水苔だけを使い、深い受け皿を使って腰水すると、水苔が乾くことがなく根を伸ばしやすくなるのでおすすめです。

 

根が定着して馴染んできたら、鉢の底に軽石を入れると良いでしょう。

 

ハエトリグサは多湿が好み!

ハエトリグサは元々湿地に生えている植物なので、乾燥を嫌い湿気を好みます。そのため、ハエトリグサを育てるときは、水を切らさないようにする必要があります

 

おすすめなのは、鉢ごと水に浸ける「腰水」です。不安な人は洗面器に水を張って鉢を浸けると良いでしょう。

 

ただし、水も次第に品質が悪くなっていく(腐っていく)ので、定期的に交換することも大切です。上から水を上げると水苔の中の老廃物が流れるので、水を交換するタイミングで実施するのもおすすめです。

 

ここまでをまとめると、、、

ハエトリグサを育てるときに知っておきたいことをまとめると

  • 捕虫葉を閉じすぎると枯れる
  • 大きな虫を捕まえると消化できず枯れる
  • 捕まえた虫を放置すると腐って枯れる
  • 夏の直射日光を当てすぎると日焼けして枯れる
  • 水が切れると枯れる
  • 植え替えするとき土選びを間違えると枯れる

こんな感じです。

 

同じように育てるときに押さえておきたいポイントは、

  • 植え替えするときは水苔を使う
  • 虫が捕れなくても枯れない
  • 日光を当てるのが難しいときはライトを使う
  • 腰水で管理して水切れを防ぐ
  • 風通しが良い場所に置く

という感じです。

 

多湿が好みなのに、風通しも必要という。。。

素晴らしい進化が生んだコスパが悪い植物

実はトゲに触れて葉が閉じるという仕組みは結構精密です。

 

例えば、トゲに一度触れてから20秒ほど間隔が開くと、2回目に触れても葉は半分しか閉じないか、全く閉じません。雨や霧吹きなど「水」の場合はあまり反応しない、といった特徴もあります。

 

効率を追求したプログラミングが施された捕虫葉は、植物の進化の神秘さを改めて感じます。

 

かなりコスパは悪いですが。空振りしたら枯れるリスクがありますが。

 

なんか、凄い『もったいない』 感じがするんですよね。それが魅力でもあるんですが。

 

実際、元から生命力が強い植物だったら捕虫葉は必要ないので、環境に適応しようとした結果と考えると、進化って凄いなと思います。

 

育てるのは簡単ですが、初心者だと失敗しやすい。興味があったら、是非ハエトリグサを育ててみてください。