【月間走行距離300km】1ヶ月で300kmを走ってみた感想
時間の都合を見ながらできるだけ多く走ってみたいと思い、月間300kmを目標に1ヶ月走ってみました。月間300kmはマラソンのタイムを縮める上で、1つの基準になる走行距離だと思います。
今回は、月間300kmを走ってみた感想を紹介したいと思います。
月間300kmを目標にしたときに決めた前提
月間300kmを走ろうと思ったのは、オリンピックの熱によるものです。もっと早く元の自分に戻りたい・近づけたいと思ったのがきっかけで、あまり無理をしても良くないと思ったので、月間300kmがちょうど良いと思いました。
今の仕事の状態などを考慮して、月間300kmを無理なく達成するためにいくつか前提を決めましたので、それを紹介します。
前提①:できるだけ多く走ること→1日で複数回走る
できるだけ"長く"ではなく、できるだけ"多く"走る。ということを決めました。最後の部分で参考にした書籍を紹介しますが、その本には「1度に長い距離を走った方が有酸素能力は高まる」ということが書かれています。
確かに、できるだけ長く走った方が良いのですが、仕事をする時間は不規則になる場合があったり、突然仕事の連絡が入ったりするため、一度に長い距離を走るのを躊躇していました。
また、今の体の状態だと「1度に長い距離を走るとダメージが残り、次の日満足に走れない」という現象が起きるため、1回に走る距離を短くしてみました。
1回20分~30分であれば気軽に走れるため、朝・夕食前・寝る前の最大3回まで走るようにしました。
※もちろん、時間があるときは長い距離を走ることもある。
前提②:距離にこだわりすぎない
月間走行距離を目標にするときの大きなデメリットは、「距離を達成することが目的になってしまう」ことです。体調や天候が悪く、走らない選択の方が正しい場合でも、月間走行距離を達成するために走る、というのは間違っていると思っているため、目標にしているものの、体の状態を優先して考えるようにしました。
後ほどランニングの詳細を紹介しますが、ほぼ走っていない日が4回ほどあり、他にも回復させるために距離を短くしている日が多くあります。ただ、月間走行距離の目標を決めたことで、合計で10km以上走った日は気分が良かったです。
前提③:基本的にトレーニングはジョグのみ
今は有酸素能力の土台を作る時期なので、トレーニングはジョグのみです。ただ、毎回同じペースで走るのではなく、キロ5分30秒、5分、4分30秒など調子などに合わせてペースは変えました。実際に、同じペースで走るジョグではなく、段々ペースが上がっていくビルドアップになる回数が多かったです。
いわゆるポイント練習は合計2回のみで、調子が良かったので7kmのテンポ走を1回、200m×8本の短いインターバルを1回のみです。
ジョグを中心にしている理由についても、最後の参考書籍の部分で触れようと思います。
1ヶ月で300kmを走った結果
1ヶ月に300kmを走ってみて思うことはいくつかあるので、それぞれ紹介します。
走れない距離ではないということ
1ヶ月300km走ってみた最初の感想は「できなくはない」ということです。月間300kmの場合、平均すると毎日10km走る必要がありますが、今の自分でも50分~60分はかかるため、時間を確保するのが難しかったです。
そのため、今までは月間走行距離を気にせず、走りたいときに"そこそこ長い距離を走れればいいや"と思っていました。
ただ、今よりももっと早く現役に近い状態に戻すためには、何かを変えないといけない。そこで、実施したのが走る距離を細かく分けて走る方法です。
以下は9月のランニングの全結果です。
●9月のランニングの詳細
◎1日に10km以上走った日:16日
◎1日に20km以上走った日:3日
◎1回のランニングで10km以上走った回数:7回
◎1日に2回以上走った日:12回
この結果を見る限り、1度に10km以上走った回数は7回とかなり少ないと思います。1日に何回か走ることで、かなり走行距離が稼げました。そのため、実際に月間300km走っても「意外と楽」ということです。
走力がアップしている感覚がある
実際に走ってみた結果、走力が高まった実感(脚が強くなった感覚)があります。後述しますが、疲労が抜けた状態であれば、今までよりも長く・速く走れると思います。
ただ、劇的に速くなった感覚はなく、「以前よりも何だか調子が良い」という感じです。
9/18~9/22は5日連続で合計10km以上走り、平均走行距離は16.7kmでした。このときも1回1回のランニング自体は楽に感じていました。
走力の自力がついている感覚があるため、同じやり方で1回に走る距離を伸ばしてみようと思います。
体重が減った
ランニングが楽になった感覚の中には「体が軽く感じる」というのもあります。実際に体重は減っており、69kgから66kgになりました。大学時代のベスト体重が52kgなので、まだだいぶ遠いですが走る回数を増やしたことで、体重が減りやすくなった実感があります。
※あくまでも考察ですが、体脂肪は余剰エネルギーによって増えるため、回数を分けて走ることで余剰分が生まれにくく、消費されやすかったためしっかり体脂肪が燃えたと思います。
→例えば1日おきに走る場合、走らない日に体脂肪が蓄積され、走る日に消費できなければ体脂肪が増えていく。同じ摂取エネルギーと消費エネルギーだったとしても、ランニングのやり方によって体脂肪量に違いが出るのかもしれません。
1日に2~3回走るメリットとデメリット
9月に1日に2回以上走った日を改めて数えてみると12回だったので、思っていたよりも少なかったです。目標としていた走行距離を達成するために1日に2~3回走りましたが、実際に走ってみてメリットとデメリットが浮き彫りになったので紹介します。
メリット①:ランニングするハードルがとても下がる
1番大きなメリットはかなり気軽にランニングできることです。9月になり8月よりも気温が下がったこともありますが、1回の距離を短くすることでランニングしやすく、モチベーションを維持しやすかったです。「走るのがだるい」と思っていても、4km~5kmであれば軽く走れてしまいます。
自分と同じように月間300kmを目標にしている方で、気分が乗らずに3日坊主になって挫折した経験がある方は、この方法を試してみるのがおすすめです。
また、仕事面においても、20分~30分のランニングであれば、急ぎの連絡が来ても走り終わってから対応できます。
自宅の周辺を1周すると4kmで、少し伸ばすと5km・6km・7kmになり、20分~30分で切り良く走りやすいため続けられたと思います。
メリット②:体にプラスの変化が起きている
「体力がついてきた」「体重が落ちた」という体に起きたプラスの変化を、はっきりと実感することができます。以前よりも走りやすくなっていると感じるので、長い距離を走る自信にもなりました。
今回は1回に10km以上を走った回数は7回と少ないですが、以前よりも楽に走れたと思います。
デメリット①:体(筋肉)の回復が追い付かない
9月の中旬ごろ、1日に何回も走るようにしてから体の疲れが取れないことに気づきました。体を回復させるために睡眠時間はしっかり確保したつもりでしたが、疲労が残っている感覚がずっと残っています。
もちろん加齢による回復力の低下もあると思いますが、走る距離を短くしたり完全休養を入れたりしても、常に疲労を感じているイメージです。
これも考察の域を出ませんが、1日に複数回走るということはランニングの間隔が短くなり、回復する時間が十分に取れなかったと思います。この方法を試す方は、普段からだるさや疲労を感じることを気に留めておくのがおすすめです。
デメリット②:有酸素能力を高める効果はそこまで高くない
有酸素能力を高めるためには、連続したランニングを長時間行うのが有効です。そのため、1日に走った距離が同じでも小分けにすることで、トレーニングの効果は低くなってしまいます。
特にマラソンのような有酸素能力が占めるウエイトが大きな種目で成果を出したい方は、できるだけ1度のランニングの時間を長くした方が良いでしょう。
ただ、「月間300kmも走れるか不安」「まずは基礎体力の土台を作りたい」「ランニングを手軽に試してみたい」という方はこの方法がおすすめです。
正直、「やらないよりはマシ」精神で始めたことなので、今はプラスの効果に目を向けたいと思います。
今後の予定について
今は「現役のときと同じように走りたい」というのが目標であり、今回の月間300kmでは全然足りていないことも実感しています。まずは、キロ4分のペースを余裕を持って走るようになるのが直近の目標です。
ただ、急勾配で練習の強度を高めると怪我をするリスクが高まるので、10月は月間400kmを走れるかどうか、無理ない範囲でやってみようと思います。
履いていたシューズ
今回のランニングで履いていたシューズを紹介します。
クリフトン7
ジョグで最も履いているシューズがHOKA ONE ONEのクリフトン。厚底で有名なHOKA ONE ONEの中でもベーシックなモデルで誰でも履きやすいシューズです。
最初履いたときはしっかりとした厚底で走りにくさを感じましたが、今では存在感があるクッションを重宝しています。長い距離を走るときやスピードを意識しないときに履いています。
アディゼロジャパン6
アップデートしたことでかなり厚底になったアディゼロジャパン。見た目以上にソールが硬いですが、その分スピードを出しやすいです。以前よりも重くなっていますが、軽快に走れます。
キロ5分を切るペースで走りたいときや、ジョグの後の流しでスピードを出したいときに使っています。
ハイパースピード
安いのに走りやすいシューズ。ハイパースピードはコスパが良くかなり選びやすいです。アディゼロジャパンと同じくソールは硬く、スピードを出しやすいです。ただ、走るペースを上げやすい分、体のダメージも感じます。
そのことからも、疲労を感じる機会が多かった今回の月間300kmでは、履くことは少なかったです。
●このシューズについて詳しくはこちら
ハイペリオンテンポ
テンポアップしたいときに履きたいシューズ。10kmを4分30秒を切るペースで楽に走れるため、調子が良いときや速いスピードを維持したいときに履いていました。
本当は全てのランニングで履きたいシューズでもありますが、消耗を恐れて大事に使っているのが現状です。厚底過ぎずクッション性があるので安心感があり、反発もしっかりあるので理想通りの走りを実現しやすいです。
●このシューズについて詳しくはこちら
参考にした書籍
今回はジョグメインで月間300kmを走りましたが、そのときに一番参考にしたのがこの「リディア―ドのランニング・トレーニング」です。有酸素能力を高めるためには、有酸素運動を行う必要があるのは当然ですが、トレーニングを進める上で今の時期にどのような内容を実践すれば良いのか、考えたり判断したりするときのヒントになりました。
有酸素能力を構成する要素はいくつかありますが、「体内のミトコンドリアの数」「毛細血管の発達」が関係しています。有酸素運動を続けることで、エネルギーを生むミトコンドリアの数が増え、体に酸素を運ぶ道である毛細血管の数も増えます。
インターバルなどの無酸素系トレーニングは、このミトコンドリアの性能を高める側面がありますが、数を増やす効果は有酸素運動ほど高くありません。
つまり、有酸素運動をしてミトコンドリアの数を増やしてから、無酸素系トレーニングで性能を高めた方が良い、ということです。
今はマラソンに限らずレースに出る予定が少なくとも来年の春以降なので、しっかりと土台を作る意味で有酸素運動であるジョグ中心にしています。今後は、一度に走る距離を伸ばしたり、テンポ走の数を増やしたりといったようにステップアップしていきたいと思います。
良かったら参考にしてみてください。