【シューズレビュー】ナイキ ヴェイパーフライNEXT%2【噂通りの1足】
画像引用:ナイキ公式サイト
ナイキのヴェイパーフライNEXT%2は、東京オリンピックのマラソンメダリストが履いていたことでも話題になっているシューズです。以前からも人気があるシューズなので、多くの方が知っている「厚底」シューズでしょう。
そこで今回は、ナイキのヴェイパーフライNEXT%2の特徴や注意点、実際に履いたレビューを紹介します。
ヴェイパーフライNEXT%2の第一印象
他の厚底スーパーシューズと同様ですが、ヴェイパーフライNEXT%2は見た目よりも特に軽さを感じます。(そのせいで少し安っぽく感じてしまいますが。。。)
ただ、実際に履いてみるとさまざまなシューズの中でも、さほどクセがなく、ある意味分かりやすいシューズだと思いました。
ヴェイパーフライNEXT%2の特徴・仕様
ここからは、ヴェイパーフライNEXT%2の特徴や仕様など、マテリアルの部分について紹介していきます。
基本仕様
●重量 :180g(25.5cm)
●ドロップ:7.7 mm
特徴①:軽量・高反発の「ズームXフォーム」
ナイキの厚底といえば「ズームXフォーム」。この軽量であり反発力が高いことから、ナイキ史上最も高いエネルギーリターン率を実現しています。見た目はかなり厚底ですが、持ってみると軽いです。
接地時のインパクトをそのまま反発力に活かせるので、弾むように軽快に走れます。
特徴②:スプーン状のカーボンプレート
今までのヴェイパーフライシリーズと同様に、スプーン状のカーボンプレートを搭載しています。地面に力を伝えやすくなるだけでなく、カーボンプレートがしなることでストライドを伸ばす動きをサポートします。
特徴③:アッパーにはエンジニアードメッシュを採用
前作のヴェイパーフライNEXT%と今作のヴェイパーフライNEXT%2で大きく変更になった点はアッパーです。(むしろアッパー以外ほとんど変わっていない)
アッパーにはエンジニアードメッシュを採用。エンジニアードメッシュとは、1枚の生地の中で編み方を変えた素材のことで、通気性や伸縮性が必要な部分と補強が必要な部分で編み方が変わっています。
比較的柔らかい素材なので足なじみが良く、通気性が高いので長時間履いても不快感は少ないです。また、ダメージが大きくなりやすい前足部は補強されて丈夫になっています。
履いてみたサイズ感
土踏まずの部分がかなりタイト(フライニットと同じく)ですが、足長に関しては普段履いているシューズと同じで問題ないと思います。むしろ、0.5cm大きなサイズになると踵のフィット感が薄れて、ぶかぶかする感じになると思います。
ナイキのレーシングシューズに多いですが、比較的タイトなので注意してください。
ヴェイパーフライNEXT%2のレビュー
ヴェイパーフライシリーズでは、4%フライニットの次に履いたのがこのNEXT%2です。フライニットはサイズが合わなかったせいかそこまで感動しませんでしたが、NEXT%2は履いてすぐに凄さが実感できました。
ジョグのように軽く走っても速く走ることができます。実際に普段のジョグのスピードはキロ5分くらいですが、ヴェイパーフライを履けば同じ努力量で走ってもキロ4分30秒くらいで走れました。
ただあくまでもスピードに乗りやすいだけなので、後半はきつくなりました。また、ゆっくり走るときはアッパーがきつく感じ、前のめりな体勢になるため、あまり走りやすくはありません。
そのため、スピードを意識して走るときであれば、期待した効果を得られると思います。
ヴェイパーフライNEXT%2の総合的な評価
ヴェイパーフライNEXT%2は噂通りにハイパフォーマンスを発揮できるシューズです。スピードが楽に出せるのでマラソン以外のロードレース全般で活躍するでしょう。
おすすめの人
ヴェイパーフライは上級者向けのシューズですが、「4%⇒NEXT%になったことで安定感が増し、より多くのランナーに対応するようになった」という話はよく聞きます。
しかし、良くも悪くもスピードが出るシューズなので、サブ4くらいのランナーが履くとオーバーペースになって後半失速、というパターンは結構多いと思います。
自然と次の一歩が出るシューズは、速く走れるし走る楽しさも教えてくれる。しかし、速く走ることの代償は確実に存在して、マラソンなどの長距離種目の場合は後半にそのツケが回ってきます。
実際には、上手く反発を活かすためにはそれなりの脚力が必要になると思います。レースにぶっつけ本番で使うのではなく、ロングジョグや距離走で試してみるのがおすすめです。
用途・活用シーン
ヴェイパーフライの主な用途はレースですが、レースペース全般のトレーニングにもおすすめです。
あくまでも個人的な見解ですが、スピードを高めると体の負担は比例して大きくなるので、体の負担を和らげるために厚底で負荷を減らすというのアリだと思います。
※その分、ロングジョグ・距離走・閾値走などのトレーニングでは、反対に負担が大きくなる薄底の方がトレーニング効果が高まるので、たまに履いてみるのも良いと思います。
また、ロードレース全般で安定したパフォーマンスを発揮できます。東京オリンピックのトップ選手のほとんどが、世界最高記録や日本記録を出した「アルファフライ」ではなく、「ヴェイパーフライ」を着用していました。その理由はさまざま考えられますが、主な理由は東京マラソンのコースがクランクが多かったためといわれています。
アルファフライは直線でスピードを出しやすい反面、クランクは走りにくいため、安定感があるヴェイパーフライを選んだ選手が多かったみたいです。
このようなことを考えると、直線が多いコースではアルファフライ、クランクやカーブが多い場合はヴェイパーフライと使いわけてみるのがおすすめです。